日本ローカーボ食研究会

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日総研セミナー ローカーボ食セミナー参加者の感想

第2回ローカーボ食セミナーに参加して

 この12月4日に日総研の主催で灰本先生と笹壁さんが講師を務められるローカーボ食セミナーが名古屋でありました。さっそく参加して来ましたので、簡単に印象を報告したく思います。

 今回のセミナーはローカーボ食によるダイエットや、それをもちいた生活習慣病の治療の概念や理論だけではなく、個々の症例つまり患者さんの治療経過の中から問題点と解決を探るという形のものでした。
冒頭に簡単な総説、解説があったのち、灰本クリニックでの20例以上のメタボ、糖尿病、高血圧、高脂血症などの患者さんを一例ずつ検討して行かれました。それも一例ずつ、灰本先生が医師としての治療の立場から、そして笹壁さんが管理栄養士として食事栄養指導をする立場からの両面解説でした。具体的で実際の治療現場に直結する内容のため、大いに勉強になりました。

・ たとえば米飯が主体の方の糖尿病の薬物および食事による治療
・ 発がん性が心配なスルフォニルユレア剤を止めてダイエットとメトグルコでの治療に切り替えた患者さんでの苦労
・ ケトーシスを起こすような重症例でのローカーボダイエットの実際
・ 欧米と比べてもともと炭水化物の摂取が多い日本人のローカーボ食では摂取カロリーが落ちすぎるという問題の実際
・ 近年問題になっているソフトドリンクによる糖尿病での治療
・ インスリンが必要な患者さんでのローカーボ食のありかた
・ A1cHbがまずまず良好でも低血糖発作や高血糖が起こる患者での治療
・ 糖尿病と高LDL血症の患者でのローカーボ食の患者
・ それに関連してLDLが多少高いほうが癌が減るというデータからローカーボ食の隠れたメリットの可能性
・ 高血圧合併した糖尿病の治療とくにCKDや網膜症の予防
・ 酒飲みの糖尿病・高血圧での食事療法
・ 心臓病とがんの両方をもった患者でのダイエット法
・ そもそもローカーボ食とがんの関連や改善法
などなど山盛りの内容でした。

 医学の原点は症例報告だとする考え方もあるように、具体的に考えることができ大変役立つ内容だったと思います。それだけに質問も多く出て盛り上がりました。第一回研究会のときと同様、伊豆や福井からも熱心な先生方が参加しておられました。次回の研究会ではこうした症例を皆さんで持ちより、貴重な経験や考察を皆でシェアできれば大変良いのでないかと思いました。

 帰り道で灰本先生、笹壁さんと一緒に入った名古屋駅のカフェにひよりんという名古屋コーチンを材料にしたひよこ型のプリンが新鮮で、翌日病院で皆にお勧めしました。こうしたものにもローカーボ型がでれば面白いとも思いながら。

2011年12月11日
米田正始 拝

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