ローカーボ(糖質制限,低炭水化物)という科学的な食事療法によって内服薬を減らしながら糖尿病やメタボリック症候群の治療ができます。日本ローカーボ食研究会は,医療機関,食品メーカー,製薬メーカー,行政,患者さんなど幅広い方々へローカーボに関する科学的知識の普及と臨床研究を推進するために医師と管理栄養士が中心となって2011年3月に設立されました。ロゴマークは大豆から搾った油の雫をイメージしています。
左メニューの医療機関向けの「ローカーボについて」は日本で初めての学術的総説です。私たちや欧米の英論文を網羅して,ローカーボ(糖質制限,低炭水化物)の利点や特徴だけでなく課題や弱点も明らかにしました。特に,最近ハーバード大学からローカーボ食についての大規模長期観察研究の結果が連続して発表され,ローカーボと総死亡や癌死との関係,また厳しいローカーボでは赤肉摂取量の増加を介して糖尿病発生数が増加するなど重大な課題が明らかとなっています。
また,学術的な数字や用語をできるだけ使わないで<一般の皆様や患者さん向け>の「ローカーボについて」の解説もあります。
アメリカ糖尿病学会は「糖尿病管理における食事」という2012年度の推奨食や主要栄養素を発表しました。今までほとんど無視されていたlow-carbohydrate diet(ローカーボ)も今回はたくさん取り上げられており,否定的ではありません。それに呼応して最近開催された日本糖尿病学会でも,炭水化物率30%までは認めるべき」という講演がありました。
バブル崩壊以後,過去20年間に総摂取エネルギーは減少,脂肪摂取量や炭水化物摂取量もほとんど変化がないことをご存じでしょうか。1946年からのそれらの推移から糖尿病やメタボが増えた理由はそう単純ではないことがわかります。
5月17日に日本ローカーボ食研究会はNPO法人となります。それによっていくつかの変更事項がありますので,ホームページで順次お知らせします。
2012年3月にハーバード大学のグループは,赤肉摂取量が増えるほど総死亡も増える(癌死も心脳血管死も増える)という論文を発表しました(Arch Inter Med, March, 12, 2012)。
この結果のなかの赤肉摂取量と炭水化物摂取量との関係をよく読むと,低炭水化物,糖質制限(ローカーボ) を厳しくすればするほど総死亡が増えることがよく見えてきます(灰本 元)。
篠壁多恵さん(管理栄養士)が「ローカーボの広場」で1.5食制限(1.5CARD)について書いていますが,最近の二年間の新患登録144人の食事データとHbA1cの変化を掲載して,NGSP表記時代の低炭水化物,糖質制限の方法を考えてみました。
「総脂肪摂取と総死亡」のフォーラムで脂肪摂取が増えたとき癌につながるのは「動物性脂肪」なのか,「動物性蛋白」なのかという質問があったので,回答しました。最近,ハーバード大学グループから「赤肉とその加工食品摂取と総死亡」という大規模研究が発表になりました(Arch Inter Med 2012年)。それに科学的な答えがあります。この論文は低炭水化物,糖質制限にも重大な影響をあたえるので,近々日本語に訳して主旨をHPへ掲載する予定です。
糖尿病患者では癌発生が多いことが世界的に話題となっており,欧米からの研究論文が増えています。日本でも複数の大規模研究で癌が増えるという報告があり,最近それらの研究のメタアナリシスを見つけました。登録25万人のうち癌発生2.2万のメタアナリシスなので科学的なパワーがあります。
ローカーボを実施されている方々にはすでに聞き慣れた1食CARD、2食CARDという言葉ですが,この炭水化物の制限方法について新たな見解があるようです。