日本ローカーボ食研究会

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論文要旨和訳2014年12月①

中国人における虚血性心疾患の死亡率と炭水化物の摂取量、種類、および食糧源の関連性:前向きコホート研究1,2,3,4

Salome A Rebello, Hiromi Koh, Cynthia Chen, Nasheen Naidoo, Andrew O Odegaard, Woon-Puay Koh, Lesley M Butler, Jian-Min Yuan, and Rob M van Dam

背景:炭水化物摂取量と虚血性心疾患(IHD)の危険性との関連は炭水化物の摂取量が高いと言われているアジア人において十分には研究されていない。

目的:私たちは中国人において、総炭水化物摂取量、異なる炭水化物の種類およびそれらの食糧源と虚血性心疾患による死亡率が関連しているかを評価した。

方法:私たちは平均15年の追跡期間において、シンガポール・中国健康調査に参加した53,469名について炭水化物の摂取量と虚血性心疾患の死亡率との関連を前向きに調査した。食事は半定量的食物頻度アンケート(FFQ)を用いて評価し、ハザードリスク(HR)および95%信頼区間(95%CI)はコックス比例ハザード解析を用いて計算した。

結果:追跡期間中、804,433人中1,660人の 虚血性心疾患による死亡を記録した。総炭水化物摂取量は虚血性心疾患の死亡リスクとは関連していなかった。[男性:総エネルギー5%当たりのHR:0.97(95%CI:0.92、1.03)、女性:1.06(95%CI:0.99、1.14)]。炭水化物の種類を個別に分析すると、デンプン(starch)の摂取量はより高い死亡リスクと関連があった [男性:1.03(95%CI:0.99、1.08)、女性:1.08(95%CI:1.02、1.14)]。食物繊維の摂取量はより低い死亡リスクを関連していた [男性:0.94(95%CI:0.82、1.08)、女性:0.71(95%CI:0.60、0.84)]。男性よりも女性においてより強い相関を示した(両方のP値<0.01)。置換分析では、米1日1食分を麺1日1食分に置き換えた方がより高い死亡リスクと関連していた(相違HR:26.11%(95%CI:10.98%、43.30%)。対照的に、米1日1食分を野菜に置き換えると相違HR:-23.81%(95%CI:-33.12%、-13.20%)になり、果物に置き換えると相違HR:-11.91%(95%CI:-17.49%、-6.00%)または全粒小麦のパンに置き換えると相違HR:-19.46%(95%CI:-34.28%、-1.29%)と虚血性心疾患による死亡リスクの低下と関連していた。

結論:炭水化物摂取量が高いと言われているアジア人では、実質的に消費された炭水化物の総量と虚血性心疾患による死亡率との間には関連がなかった。これとは対照的に、炭水化物の食糧源を果物、野菜、全粒穀物に置き換えることは虚血性心疾患による死亡リスクの低下と関連していた。

Am J Clin Nutr 2014 100: 1 53-64
http://ajcn.nutrition.org/content/100/1/53.abstract

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