日本ローカーボ食研究会

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論文要旨和訳2014年5月

2014年5月①

妊娠期間における低炭水化物食事構成と妊娠糖尿病の危険性:前向きコホート研究
Wei Bao, et.al  Am J Clin Nutr June 2014   vol. 99  no. 6  1378-1384

背景:低炭水化物食(LCD)は体重減少のために非常に普及している。低炭水化物食事構成と妊娠糖尿病のリスクの関係はわかっていない。

目的:我々は、妊娠糖尿病のリスクについて前向きに妊娠中における3つの低炭水化物食事構成の関連を検討することを目的とした。

デザイン:我々は、The Nurses’ Health Study II (25-44歳の女性看護師116,671名、10年追跡)での21,411件の単児妊娠について検討した。妊娠中LCDスコア(※ローカーボスコア)は、炭水化物・総タンパク・総脂肪の摂取量を基に全体的なLCDスコア、そのうち動物性タンパクと動物性脂肪の摂取量を基礎とした動物性LCDスコアと植物性タンパクと植物性脂肪の摂取量を基礎とした植物性LCDスコアをそれぞれ食物頻度アンケートから計算した。妊娠中のより高いLCDスコアは脂肪とタンパク質のより高い摂取量と炭水化物の低い摂取量を反映し低炭水化物食を遵守していることを示した。相対危険度(RRs)と95%信頼区間は、対数二項モデルを一般化推定方程式を用いて推定した。

結果:我々は10年のフォローアップ中に867件の妊娠糖尿病を記録した。四分位に分け最高位(Q4)と最低位(Q1)を比較するために多変量調整後の妊娠糖尿病の相対危険度(95%信頼区間)は、LCDスコア(P=0.03)では1.27(1.06、1.51)、動物性LCDスコア(P=0.003)では1.36(1.13、1.64)、植物性LCDスコア(P=0.08)では0.84(0.69、1.03)であった。LCDスコアと妊娠糖尿病のリスクの関係は、年齢、出産数、糖尿病の家族歴、身体活動あるいは太りすぎなどの状況で修正しても有意差に変わりはなかった。

結論:動物性由来の高タンパクと脂肪の摂取による妊娠中の低炭水化物食事構成は明らかに妊娠糖尿病のリスクと関係しているが、植物由来の高タンパクと脂肪の摂取によるものは関係が見られなかった。低炭水化物食を習慣としている出産年齢の女性は、妊娠糖尿病の危険性を最小にするために動物性由来よりも植物性由来のタンパク質と脂肪を消費することを考慮してもよい。

※ローカーボスコア:米ハーバード大学で行われた2つの大規模臨床試験で提唱された新しい指標。炭水化物・糖質制限を1-10群に分類したのもで、スコアはハイカーボ食で1、段階的にスコアは増して、最も厳しい炭水化物制限で10となります。

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