日本ローカーボ食研究会

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49.2型糖尿病患者における低血糖イベントと急性心血管イベントのリスク上昇を関連づけるエビデンス

2型糖尿病患者における低血糖イベントと急性心血管イベントのリスク上昇を関連づけるエビデンス
Evidence Linking Hypoglycemic Events to an Increased Risk of Acute Cardiovascular Events in Patients With Type 2 Diabetes

目的:この後ろ向き研究は2型糖尿病患者でICD-9-CM(国際疾病分類)でコード化された外来患者の低血糖イベントと急性心血管イベントとの関連性を研究した。例として急性心筋梗塞と冠動脈バイパス移植術と血行再建と経皮的冠動脈形成術と不安定狭心症との間の関連性を調査した。

研究デザインと方法:データは雇用主が提供した初歩的な医療保険または老人医療保険によって各個人にあてがわれた医療請求から由来した。適格な患者を同定したり、臨床的および人口統計上の特徴に基づく情報を収集したりするため、ベースラインの期間(2006年9月30日~2007年9月30日)が用いられた。低血糖と急性心血管イベントを同定する上で、評価期間(2007年10月1日~2008年9月30日)が用いられた。18歳以上の2型糖尿病患者がmodified Healthcare Effectiveness DataとInformation Set algorithmによる解析のために選択された。データは重要な交絡変数(年齢、性別、地理学、保険のタイプ、合併症スコア、心血管リスク、糖尿病合併症、全体のベースラインの医療支出、以前の急性心血管イベントを含む)に関して補正した上で、多変数ロジスティック回帰分析と後ろ向きで段階的な選択で解析された。

結果:解析の設定に乗った860,845人の患者のうち27,065人(3.1%)が評価期間中にICD-9-CMコードによる低血糖を経験した。主要なモデルには17の有意な独立変数があった。低血糖を有する患者は低血糖のない患者よりも急性心血管イベントの後退調整オッズが79%高かった(低血糖のオッズ比は1.79、95%信頼区間1.69―1.89)。65歳以上の患者における結果(低血糖の有無による急性心血管イベントの後退調整オッズ)は、全人口における結果と同様だった(低血糖のオッズ比1.78、95%信頼区間1.65-1.92)。

結論:ICD-9-CMコードによる低血糖イベントは急性心血管イベントのリスク上昇と独立的に関連していた。低血糖と急性心血管イベントのリスクの間の関連性のさらなるスタディが望まれる。

読後感想:今回の論文は低血糖の予後の危険性に警鐘を鳴らした最初の報告と言われております。この報告は2006年~2007年の追跡で本論文が2011年3月の発行です。もう5年も前から既に低血糖の予後がこれほどまでに悪いということが示唆されていたということになります。
 ちょうどその頃2010年に日本で初めてDPP-4阻害薬が発売となりましたが、DPP-4阻害薬と高用量SU剤との併用で低血糖が多発しました。深刻な事態と判断した厚労省はDPP-4メーカー(当時はMSDと小野薬品)にイエローレター(緊急安全性情報)の配布を指示しました。今では考えられませんが、はアマリール6mgにDPP-4を追加するケースは多くあり、大変な問題となりました。
 もっと早くにこの報告を知っていれば…、今から考えると後悔が残ります。
 今後はいち早く海外の文献報告にも興味を持ち、医療情報提活動に生かしていきたいと思います。

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