日本ローカーボ食研究会

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103.心血管疾患死のサブタイプの長期リスクに対する血圧値と総コレステロール値の組み合わせによる影響:日本の観察コホート研究からの心血管予防のエビデンス(EPOCH-JAPAN)

Combined effect of blood pressure and total cholesterol levels on long-term risks of subtypes of cardiovascular death: Evidence for Cardiovascular Prevention from Observational Cohorts in Japan.
Michihiro Satoh et al.
Hypertension 2015 Mar;65(3):517-24. doi: 10.1161/HYPERTENSIONAHA.114.04639.

【要約】
 アジア人における心血管疾患死のサブタイプの長期リスクに対する血圧値および総コレステロール値の組み合わせによる影響を調査した大規模縦断研究は存在しない。これらの関連性を調査するため、11のコホート研究から73916人の日本人(平均年齢:57.7歳、男性:41.1%)を含む個々の参加者データのメタ解析を実施した。

 平均追跡期間の15年間で、冠動脈心疾患、虚血性脳卒中、脳実質内出血による死亡がそれぞれ770件、724件、345件確認された。コホートを層別化したコックス比例ハザードモデルを用いた。

 参加者を4つの収縮期血圧値×4つの総コレステロール値の区分に層別化すると、収縮期血圧160mmHg以上かつ総コレステロール5.7mmol/L(220mg/dl)以上の群で冠動脈疾患死のリスクが最も高く、収縮期血圧120mmHg未満かつ総コレステロール4.7mmol/L未満(181mg/dl)の群と比較した調整ハザード比は4.39(P≺0.0001)であった。収縮期血圧値(20mmHgごと)の調整ハザード比は総コレステロール値の層別化した区分が上がるにつれて高くなり、総コレステロール5.7mmol/L以上(220mg/dl)の群におけるハザード比は1.52(P≺0.0001)であった。
同様に、総コレステロール値の調整ハザード比は収縮期血圧値の層別化した区分が上がるにつれて高くなった。(P≦0.04)。収縮期血圧値と虚血性脳卒中および脳実質内出血による死亡には正の相関があり、総コレステロール値と脳実質内出血は逆相関であった。
しかし脳卒中では、血圧値と総コレステロール値で有意に相互が影響することはなかった。アジア人において高い血圧値と高い総コレステロール値は冠動脈疾患死のリスクを相乗的に増加させる可能性があるが、脳卒中ではそうではない。

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【読後感想】
 今回の論文より冠動脈心疾患については血圧だけでも、コレステロールだけでも、片方だけを管理しても両方を管理できないと結局リスクを下げることができないことがわかった。2つの要素をそれぞれ管理する必要がある。1つの視点から見るだけでなく、全体も見て血圧・コレステロールの両方のチェックがかけられるようにしなければいけない。結果だけを見ると未治療で血圧もコレステロールも高い人は冠動脈心疾患のリスクが4.41倍になるのはかなりリスクが高いが、現在は血圧もコレステロールも薬で簡単に下げられるようになっているので、まだ希望があるので早めの治療をしてほしい。

(薬剤師 松岡武徳)

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