日本ローカーボ食研究会

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36.低血糖のリスクが高い2型糖尿病による適切な処方

低血糖のリスクが高い2型糖尿病による適切な処方:
退役軍人業務健康管理専門家による国家的調査
(この論文はLetterでアブストラクトがありませんので、内容を簡略して翻訳しました)
Appropriate Prescribing for Patients With Diabetes at High Risk for Hypoglycemia: National Survey of Veterans Affairs Health Care Professionals.

Caverly, T.J., et al., JAMA Intern Med, 2015. 175(12): p. 1994-6.

背景:2型糖尿病の高齢者に厳密な血糖コントロールは治療の負荷からわずかな利益しか持たないというエビデンスが蓄積している。加えて厳しいコントロールとともに死亡率が上昇する。
この問題は腎障害や認知症を合併しているHbA1c7%未満の高齢者に薬物処方を制限する手がかりとなり、患者の安全キャンペーンを動機づけた。
この研究で我々はプライマリーケア専門職の方々がこのような勧告を受け取るかについての考え方を調査した。

方法:我々は医師、看護師入所施設、医師助手を含む退役軍人業務の健康管理プロフェッショナル部門の非研修生の無作為抽出を調査した。
この研究は,アーバーVAヘルスケアシステムの機関審査委員会によって承認され、2014年10月6日から2014年12月8日まで行った。

結果:1222人の適格なプライマリーケアプロフェッショナル(PCP)から 594の使用可能な調査が帰ってきた (48.6の回答率)
これらの中で 311人(53%)が女性、 138人 (23.4%)が看護師、46 人(7.8%)が医師の助手 405 人(68.8%)が内科医 だった。
 217人のPCPは(全体の28.6%)は低血糖のリスクが高い77歳の患者のHbA1cが7.0%未満に維持されたとしても利益を得るだろうと考えた。また 252人は厳しい血糖コントロールからの潜在的な害について患者は心配しないだろうと報告した。
さらに236(42.1%)人はこの状況(HbA1c6.5%レベル)での強化療法をしないことはHbA1cを目標値から外れた値に導くと心配になった、。132人は(23.5%)将来の医療過誤の訴えにより、強化療法をしないことが自分たちの立場を脆弱にすることになるだろう心配になった。

議論:厳密な血糖コントロールで利益を得ることについての医療者の誤解を克服するために、国を上げて安全性のイニチアチブに取り組むべきだ。国のガイドラインはときに適切なゆるやかな治療を奨励するような薬物療法とバランスのとれた目標値を明らかにしている。そしてゆるやかな治療が2型糖尿病高齢者の有害事象を防ぐことができる。

読後感想:退役軍人病院は日本で言えば国立病院である。そのようなレベルの病院の医師や看護師でさえ、高齢者低血糖の危険性についての認知は広まっていないことに驚いている。ほとんどすべての低血糖に関する原著論文は英語で書かれているから、彼らにとって母国語であって、われわれ開業医が英語の論文からこのように苦労して翻訳しているのとは事情がまったく異なっている。また、退役軍人病院のグループには4大糖尿病介入研究の一つであるVADTがあって、いくつもの介入研究の論文が主要なジャーナルに発表されている。しかし、VADTからは低血糖を解析した研究はほとんど発表されていないようだ。是非VADTからもこのテーマで発表して欲しいと思う(灰本 元)。

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