自分の糖質摂取量を5分で計算してみよう
灰本クリニック 管理栄養士 渡邊志帆
自分の糖質摂取量の簡単な計算方法を紹介します。まず、2~3日、仕事のある日と休日の食事日記を書いて糖質の多い物を計算してみます。
今回は「わかりやすい糖質の食事日記」と「わかりにくい(隠れ糖質)の食事日記」を例に挙げて紹介します。食品や献立別の糖質含有量の表を見ながら1日の糖質量を足し算していきます。
(1)わかりやすい糖質の食事日記
まず1枚目のスライドの様に食事日記を書きます。そこから糖質の多い物を計算してみましょう。2枚目のスライドを見てください。赤色が付いた物が糖質の多い物です。糖質量はその食品に含まれる糖質のグラムを表します。
1日目の糖質量は
食パン(60g)+ラーメン(70g)+ミニ炒飯(40g)+寿司(80g)+ポテトチップス(30g)=280gです。
2日目の糖質量は
肉まん(40g)+きつねうどん(70g)+おにぎり(35g)+餃子(30g)+ご飯(55g)+生ビール(11g)=241gです。
3日目の糖質量は
食パン(60g)+親子丼(99g)+あられ(25g)+おにぎり2個(70g)+カップラーメン(70g)=324gです。
1日目280g+2日目241g+3日目324g=845gを3で割ると、3日間の平均は281gとなります。ここから糖質を100g減らそうと思ったら、
1日目は夕食の寿司(80g)とポテトチップス(30g)をやめると110g減らせます。
2日目は餃子30gとご飯(55g),生ビール(11g)をやめると96g減らせます。
3日目はあられ(25g)とカップラーメンをやめると(95g)減らせます。
しかし、ただ減らすだけでは空腹で続けることができません。
次のスライドのように糖質の少ない食品に変えたり、脂質が多い食品を追加しましょう。
(2)わかりにくい糖質(隠れ糖質)の食事日記
次はわかりにくい糖質(隠れ糖質)が含まれる食事日記を紹介します。
隠れ糖質とは、コロッケなど糖質の多い芋類の加工物、カボチャ、ごぼう、トウモロコシなどの野菜、砂糖、みりんなどの調味料が多い食品、はんぺんなどの練り食品、それに餃子や天ぷらの衣など粉食品のことです。
ご飯、麺、パンなどのわかりやすい糖質に加え、隠れ糖質も計算してみましょう。
1日目の糖質量は
食パン(30g)+ご飯(70g)+まんじゅう(30g)+ご飯(110g)=240g,これにカボチャの煮物(15g)+鯖の味噌煮(10g)の25gを加えると265gです。
2日目の糖質量は
ご飯(55g)+うどん(70g)+おにぎり(35g)+ご飯(70g)+アイスクリーム(40g)=270g,これにかき揚げ(10g)+すき焼き(25g)を加えると305gです。
3日目の糖質量は
玉子サンド(30g)+ご飯(70g)+コーラ(55g)+ビビンバ(60g)=215g,これにコロッケ(10g)+エビフライ(10g)+ポテトサラダ(10g)=30gを加えると245gです。
3日間の平均は265g+305g+245g/3=1日平均272gです。ここから糖質を100g減らそうと思ったら、
1日目のまんじゅう(30g)、ご飯を2杯から1杯に(55g)、鯖の味噌煮(10g)をやめると95g減らせます。
2日目は夕食のご飯(70g)+アイスクリーム(40g)をやめると110g減らせます。
3日目はコーラ(55g)+ビビンバ(60g)をやめると115g減らせます。
最後に、次のスライドの様に糖質の少ない食品に変えたり、脂質の多い食品を追加しましょう。チーズやナッツは糖質が少なく脂質が多いので間食にお勧めです。
今回は間食、夕食で糖質を減らす例をあげましたが、食事日記を書いて計算すればどこから減らしてもかまいません。自分がやりやすく長く続けても安全な「ゆるやかな糖質制限」をお勧めします。