日本ローカーボ食研究会

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統計解析

 それぞれのバイオマーカーの変化(Δ)は、6ヶ月後の値から治療前の値を引いた値と定義した。私たちは治療前に少なくとも患者30%以上が摂取する糖質源を解析に含めた(摂取率が30%未満の糖質源を解析から除いた)。

 治療前の患者のバイオマーカー(年齢、BMI、HbA1c、余暇時間での身体活動量、総カロリー摂取量、総糖質摂取量)を増加する順に2〜4群別にHbA1cの変化を表示し、ΔHbA1cのとそれぞれの群のトレンドが順序スコア2-4として線形回帰モデルを用いて検定した。ゆるやかな糖質制限食によるHbA1c、他の心血管系リスク因子、余暇時間での身体活動量、総カロリー摂取量や主要栄養素の摂取量の変化、様々な糖質源由来の糖質摂取量の変化を評価するためにWilcoxon検定が用いられた。
 総糖質摂取量の変化(g/日)または様々な糖質源由来の糖質摂取量の変化(g/日)とHbA1cの変化との相関を調査するために、私たちはSpearman順位相関係数(rs)を算出した。相関の強さはrsが0.5以上でstrong、0.3以上0.5未満でmoderate、0.3未満でweakとした。
 総糖質摂取量の変化(g/日)または様々な糖質源由来の糖質摂取量の変化(g/日)とHbA1cの変化量との相関を調査するために以下の2つのモデルに従って重回帰分析を行った。年齢および余暇時間での身体活動で調整したものをモデル1とし、モデル1+BMIの変化の共変量、モデル1+BMIの変化に加えて総カロリー摂取量の変化で調整したものをモデル2とした。Δ非主食由来の糖質摂取量とΔHbA1cの関係に関して、Δ主食由来の糖質摂取量のΔHbA1cへの影響を除外するために、Δ主食(米、麺類およびパン全体)由来の糖質摂取量で調整を行った。
 P値は0.05未満を統計学的に有意とした。データは平均±SDと表記した。すべての統計解析はSPSS(バージョン25.0; SPSS株式会社、米国、イリノイ、シカゴ)を用いて行った。
 

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