日本ローカーボ食研究会

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第10回勉強会 印象記 多治見基美

佐分利クリニック 管理栄養士 多治見基美

 最初の数回は何も知らない私にとってあまりにも高度な内容にカルチャーショックを受けたのを覚えています。私には無理だと落胆したにも関わらず、都合をつかせてそれからの勉強会にも参加させて頂こうと足を運んだのは、1つのケースに「同じグループで異業種の方と話し合う事が出来る」という魅力があったからだと思います。同じ栄養士の立場としての考え方も聞ける。薬剤師さんとしての立場からの考え方、そしてなんと!!ドクターからの方針、意向、新しい情報も直に伺えると言う贅沢な勉強会だという事です。最初は私からは何の発信も出来ず、申し訳なく思う気持ちと恐れ多くてドキドキする気持ちで躊躇しましたが、その贅沢さはそれ以上に大きい魅力です。勿論、毎回取り上げて頂いている講義の内容も対局的な視野も見据えつつ現実的な内容で関心度『大』です。 先日の果物の内容は、久しく生化学とは無縁な状態でとてもすんなりとは入ってきませんでしたが、実に身近な知っておくべき内容だと感じました。
 さて、先日の勉強会で特に印象に残った事は3つあります。ひとつ目は、ケース内容です。最初の数回は「ローカーボ」という言葉自体がやっと耳に慣れてきた程度の私にとってついていくのがやっとで(いえ、ついて行けていませんが・・・)、色々な思いのジレンマばかりが残っていたように思います。患者さんの中には本当に様々なケースがあるわけですが、いつも「果たしてこの方法がこの患者さんにとってBestなのか、その方のQOL、モチベーションを低下させる事なく健康な人と変わらない気持ちで人生を送っていく為の最善の方法なのかと考え直すパターンばかりです。今回のケースはまさに、SU剤を減らし糖質(もしくは、たんぱく質?)を増やすことによってHbA1cの上昇というリスクを考慮しながら体重増加を目指す。患者さんの主訴を尊重しながらの対策、皆さんの見解がとても興味深かったです。DMの患者さん(他の疾患でもそうだと思いますが)と話をする中で、本当に様々なバックグランドを持ってみえて、考え方、性格、それぞれの事情がある。DMに対する病識、受け入れ度幾通りのケースがある中で、方針、食事療法、運動療法、薬物療法の選択、どう進めていくか判断し難い時も多々あるのですが、一人の力は微力でも、患者さんも横に並んだ医療スタッフとの横のつながりは大きな力になると思いました。患者さんがDMと「うまく付き合っていく」という事、DMと向き合い上手に対処できるようになること、治療全般に「患者さんがいかに主体的に関わっていくか」を支援していくことが、大事だと改めて痛感しました。
 2つ目にグループ発表です。大方どのグループも方向性としては同じ感じではあったと思いますが、同じ栄養士でも考え方が違う時もあるし、それぞれの立場から色々な角度からの見方での話し合いで微妙に具体的な相違もあり、どれが正しいという判断は私にはしかねますが、だからこそ、異業種の話し合いが必要だと思いました。私はやはり栄養士という立場上、『食』にまつわる奥深さは常々思っています。『栄養素』を摂取しているのではなく『食事』を楽しんで欲しいと思います。勿論、食事療法上、頭の中は『栄養素』を意識していますが・・・。心の病を食が何らかの形で関わり合うのは見逃せないと思っています。かけ外れることによって、病気にも豊かにもなると思っています。そしてやはりここでも、先ほどの回りくどく書いてしまった、患者さんが主体的になって、医療スタッフと横に並んだつながりで治療に取り組む、支援していくという部分につながっていくのでは・・・と思います。
 最後3つめは、灰本先生がケース内容を紹介してくださる時にお話しされた、OGTTの実施です。忙しい診療の中でのOGTTの実施は大変かと思いますが、やはりその方の治療方向性を決定していく判断材料としてとても重要だと感じています。必要だと判断する患者さんには積極的に行ってみえると伺って、「灰本先生と共通認識!!」?何と表現していいかよくわかりませんが、何だか、嬉しく?思いました・・・。各個人のオーダーメイドの栄養指導が必要とされている中、その方に合った方法で進めて行けるよう、もっともっと、自分自身勉強していかなければ・・・と今回も痛感した勉強会でした。

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