日本ローカーボ食研究会

日本ローカーボ食研究会

論文要旨和訳2014年03月①

2014年03月

「 日本人集団における脂肪摂取量と総死亡率の関連性、JACC研究より」
        Kenji Wakai、Mariko Naito、Chigusa Date、Hiroyasu Iso、
        Akiko Tamakoshi  For the JACC Study Group    
        Nutrition & Metabolism 2014.11:12

背景:食事推奨量の根拠として、脂肪摂取量と総死亡率の関連を調査することは有用かもしれない。私たちは、低脂肪摂取量の日本人集団における脂肪摂取量と総死亡率 の関連 を明らかにすることを目的とした。

方法:私たちは40~79歳の58,672名の男女からなる前向き研究を実施した。
脂肪摂取量は食物摂取頻度調査票(FFQ)を用いて評価した。
男女別に多変量調整後の死亡危険度(HRs)をエネルギー調整した脂肪 摂取量を五分位(5分の1間隔)に応じて計算した。

結果:追跡期間(中央値、19.3年)の間に、11,656人の死亡を記録した。
男性においては、総脂肪摂取量と死亡危険度の間に明確な関連性を 見出せなかった。総脂肪摂取量を五分位(5分の1間隔)に分けて、 総脂肪摂取量の最も少ない群(Q1)の死亡危険度を1.00とするとQ2=1.03(95%信頼区間【Cl】0.95-1.12)Q3=1.02(0.94-1.10)Q4=0.98(0.90-1.07)およびQ5=1.07(0.98-1.17)であった。有意な関連性は脂肪の種類についても見出せなかった。
女性では、死亡危険度は総脂肪摂取量の五分位のうちQ4群が最も低かった。 総脂肪摂取量の最も少ない群(Q1)の死亡危険度を1.00とするとQ2=1.03(0.94-1.11)Q3=1.00(0.92-1.09)Q4=0.88(0.81- 0.96)およびQ5=0.94(0.86-1.03)であった。
女性における脂肪の種類に関して死亡危険度は、飽和脂肪酸(SFA)、一価不飽和脂肪酸(MUFA)および多価不飽和脂肪酸(PUFA)の摂取量に逆相関した。つまり最も低い死亡危険度はSFA、MUFAおよびPUFAそれぞれにおいての最も摂取量の多い(Q5)で、それぞれの死亡危険度は0.91(95%信頼区間 【Cl】0.83-1.00)0.91(0.83-0.99)および0.88(0.80-0.97)であった (それぞれのtrend P値は0.020、0.012、0.029)。
癌死・心血管疾患死以外の死因が、脂質とその種類別の摂取による死亡危険度の低下に最も大きく寄与していた。女性においては、より詳細なカテゴリー分類による分析より、最も死亡危険度が低いのは28%脂肪比(総摂取エネルギーに対して)であることを明らかにした。

結論 :比較的低脂肪摂取量の集団を対象とした大規模なコホート研究から得られた我々の所見は、脂肪摂取量の最適レベルに関しての根拠を提供する。

キーワード:脂肪、脂肪酸、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、
                総死亡率、コホート研究、日本

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