日本ローカーボ食研究会

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大切な物(2)

大切な物(2)

もくれんクリニック 医師 前田惠子 記

大切な物(1)はこちら 

 GDPといえばGross Domestic Product:国民総生産です。日々ニュースで悲観的な経済情報や貧困問題などが流れますが、なんだかんだと言っても日本のGDPは世界第三位、豊かな国であることは間違いありません。でも皆そうは感じていない・・・。
数年前に話題となったGNHを覚えていますか? 2011年にブータンの国王夫妻が来日されましたが、Gross National Product:国民総幸福量という独自の考え方を国家の指標として打ち出した国の若きイケメン国王は大きな話題となりました。GDPが経済的豊かさを数値で表したのに対し、ある国の国民の社会・文化生活を主観的に表したGNHは、大きくメディアでも取り上げられ、もてはやされました。長くなった人生、どう過ごすかに大きな示唆を与えます。
さらにサルコペニアに関し、GDMという考え方があるそうです。なんの略でしょうか。
GDM :Gestational Diabetes Mellitus:妊娠糖尿病 ではありません。
Gross Domestic Muscle:国民総筋肉量という概念です。
若い人の筋肉量をやたらに増やすことはできませんが、高齢者の筋肉の減少を少しで減らし、総筋肉量を維持することは、医療・介護・福祉にかかる費用を抑制するだけでなく、元気な高齢者が生産人口を増やしてGDPも増し、健康寿命が延びて多くの高齢者が社会参加できればGNHも同時に増すこと間違いありません。
日本人男性の筋肉100グラムの値段を、ある研究者が試算したデータがあるそうです。
これは人の筋肉量が100グラム減ると、医療や介護の費用負担がどれくらい増すかを計算したものです。
例えば・・・
※日本人男性の筋肉100グラムの値段は¥252,272
※日本人女性の筋肉100グラムの値段は¥338,194
!!!たった100グラムの筋肉量の減少が多大な医療や介護費用の増加につながっていくということが、数字でよくわかります。女性は筋肉量がもともと少ないので、より単位あたりの価値が上がります。
ちなみに飛騨牛のシャトーブリアンは100グラム3500円ほどですから、単純に比較はできませんが、いかに生体の筋肉は価値があるのか、という事がわかります。
貯金ではなく貯筋すべき!銀行にお金を預けても転んで入院したらお金はすぐになくなってしまいます。若いうちからスポーツや生活の中に運動を取り入れるなど、筋肉量をせっせと増やしておく事が老後のためになります。
来月12日の名古屋ウィメンウズマラソンが近づき、街ではスッキリしまった体にカラフルなウェアを着て、さっそうと駆けていく女性が目につくようになりました。参加者の中にはちらほら知り合いもいますが、彼女たちはかなりの貯筋があるに違いない。羨ましいけど真似出来ない・・・。
癌や動脈硬化・感染症などに対する医学の発展・貢献はとても重要ですが、筋肉量がどんどん減ってゆく「サルコペニア」対策は超高齢社会の日本における最重要課題です。
長い人生を過ごすにあたり、お金(GDP)も幸せ(GNH)も欲しいけれど、一番大切なのは命(GDM・貯筋)かもしれません。

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