日本ローカーボ食研究会

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6月の出来事

6月末の週末に、静岡県伊豆半島の病院見学にお邪魔する機会を得ました。

もくれんクリニック 前田 惠子 記

 「西伊豆健育会病院」診療対象人口は約2万人、伊豆西海岸では唯一の病院だそうです。
(2015年7月に川岸に設置された電気柵付近で7人が感電し2人が死亡した事故がありま、したが、その方たちが救急搬送された病院です)
入院床78、内科、外科、泌尿器科、整形外科があり、常勤・初期研修医・後期研修医あわせて12名程の医師で診療されている比較的小さな病院で、三島駅から車で1.5時間ほどの山道を行きやっと辿り着く、自然豊かなところにあります。しかしながら、その名は全国の医師間で知られており、常時研修を希望する医師が絶えず、新たな研修申し込みは断っているそうです。
「紹介患者・救急患者(とくに深夜の救急患者)を絶対断らない」ことをモットーに掲げ、(当たり前のようですが、都会やこの辺りでも案外そうではありません)、この規模なのに救急専門医が複数名在籍し、週9回の勉強会があり、症例検討会は全員参加、最近では訪問診療もはじめられ、救急、総合診療のみでなく、在宅医療まで含めた全科的な知識、技術を身に付けるための経験ができるようになっているのだそうです。
また学会、研修会参加の費用は病院が負担するかわりに医局で伝達講習をすることが絶対条件、ネットの発達のお陰で、田舎にいても医学の勉強には全く困らなくなったとおっしゃいます。
医師が個人の能力を延ばす条件として
① たくさんの症例を診ることができる
② 勉強する時間がとれる
③ 議論できる仲間がいる
④ 他との交流が出来る
という大きく4項目があると思います。西伊豆病院は小規模ながら、断らないことで①を満たし、ネットの利用や診療科間の垣根をとり、広く研修医を受け入れることで②③④を満たしています。
また「常に世界最先端にあると自負している。」という言葉には確かな裏付けがあります。


次回に続く

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