日本ローカーボ食研究会

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76.心臓外科手術を受けた高齢者における術前のフレイル評価と6ヶ月以上経過術後の手術成果:システマティックレビュー

心臓外科手術を受けた高齢者における術前のフレイル評価と6ヶ月以上経過術後の手術成果:システマティックレビュー
Preoperative Frailty Assessment and Outcomes at 6 Months or Later in Older Adults Undergoing Cardiac Surgical Procedures
A Systematic Review
Kim DH et al.
Ann Intern Med. doi:10.7326/M16-0652 2016 Aug 23. 

背景:フレイルの評価は、従来の手術危険度スコアでは捕らえられない手術のリスクと予後をしらせるかもしれない。

目的:心臓外科手術を受ける高齢者について、死亡率や身体機能の状態、または主要な有害心臓・脳血管障害(MACCEs)を予測するために用いられるいろいろなフレイル指標の根拠を評価する。

情報源:MEDLINEとEMBASE(言語制限なしで)で、開始から2016年5月2日まで

選択した研究:コホート研究で、大手術と低侵襲性心臓手術を受けている60歳以上の高齢患者について6ヵ月以上経過したときのフレイルと死亡率又は身体機能の状況との関係を評価する。

データ抽出:2人のレビュアーが別個にデータを抽出して研究の質を評価した。

メタ解析:移動能力、身体障害、栄養状態はどちらの手術においてもしばしばフレイル評価の対象領域だった。大手術を受けた患者(n=18,338;8件の研究)では、9件のフレイル指標が評価された。それらは移動能力又は身体障害の評価においてエビデンスの質は中程度と評価され、死亡率又はMACCEsを予側する複合成分指標として使うにはエビデンスの質が非常に低いか低いレベルであった。どれも身体機能の状況は調べなかった。低侵襲手術を受けた患者(n=5,177;17件の研究)については、13件のフレイルの指標が評価された。死亡率又は身体機能の状態を予側するための移動能力評価は中〜高いエビデンス能力を示した。いくつかの複合成分指標は死亡率、身体機能の状況又はMACCEsを予側するが、エビデンスの質自体は低~中程度だった。異なるフレイル領域を評価できる複合成分指標は単一成分指標よりも優れていると思われる。

解析の限界:フレイル評価の不均一性、複合フレイル指標一般化の可能性に限界、フレイルの指標の妥当性の低さ、出版バイアスが潜在。

結論:移動能力、身体障害、栄養状態により評価されるフレイルの段階により、大手術後6ヵ月以上経過時の死亡率と、低侵襲心臓手術後の身体機能の低下を予測できるだろう。

読後感想:先日循環器の医師の勉強会に参加させてもらったので今回「フレイル=脆弱さ」の内容に関する論文を読んでみようと思った。特に心臓外科の医師の言葉で印象に残ったのが「歩くことができ、食べられ、痰を吐くことができれば誰でも手術で治します。」との言葉でした。病気や症状があれば手術の適用対象にはなるが、実際に手術に踏み切るかどうかの最終判断は車イス利用者であるかそれとも歩けるのかと云うような患者の健康状態にかかっている。医療技術の進歩は確かにすごいが、技術の適用が可能か否かは患者側の状態により決まる部分が大きい。病気になったときにいつでも対応できるように日頃からしっかり体の健康を保っておくことが重要だと考えられる。

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