日本ローカーボ食研究会

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第7回学術総会の印象記2

第7回 日本ローカーボ食研究会 学術総会(2017.3.11) 印象記2

小早川医院 管理栄養士 森山真衣

 2017年3月11日に開催されました日本ローカーボ食研究会第7回学術総会にはじめて参加させていただきました。この学術総会では、医師や薬剤師、管理栄養士をはじめとするコメディカルの方々が参加されました。

 私は昨年9月より小早川医院で勤務しております。以前は、総合病院に6年間勤務し、主に個人栄養指導や集団栄養指導に携わり、多くの糖尿病の患者様に「カロリー制限」の栄養指導をしておりました。そんな中、勉強不足でお恥ずかしい限りですが「ローカーボ食」の知識は小早川医院に勤務するまで、全くありませんでした。体格から指示カロリーを算出する「カロリー制限」の食事療法とは違い、「ローカーボ食」いわゆる「糖質制限」の食事療法は患者様にとって取り組みやすく、なおかつ我慢が少なく、目標を達成しやすい食事療法だと感じました。
さて、今回の学術総会の第1部では村本先生が「ゆるやかな糖質制限食による2型糖尿病治療 ガイドライン2016」の要点を様々な表やグラフを用い、分かりやすく解説してくださいました。そして、灰元先生が「肥満パラドックス~糖尿病、大血管障害、癌における体重と生命予後の関係~」の講演をしてくださりました。普段、私が当たり前に用いている基準値や、当たり前に思っている事が何のエビデンスもないことを知り驚愕したと共に、本来、健康そして長寿のための介入が必要なのは太っている方よりも、痩せている方だと強く思いました。
 そして、第2部では、あらゆる分野を専門とされる医師の方々や、管理栄養士の方による症例検討会が行なわれました。どの症例も、生命予後、血糖値の安定、QOLの向上…など患者様にとって何を優先し栄養管理をしていくべきなのか、正解はあるのかと管理栄養士として考えさせられる症例ばかりでした。低体重の方には、例え薬を増加してでも糖質制限を緩め体重増加を促し、免疫力を上げ、QOLや生命予後を向上させ、疾病と戦う力を体に蓄えることが必要であると痛感いたしました。
 今回の学術総会は学ぶべきことが多く、また普段あまりお話をする機会がない、他院の医師や管理栄養士ともお話しすることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。そして、各先生方のプレゼンテーションの方法、スライドの構成など、多くの事を学ぶ事ができた一日でした。このような会に参加させていただいたことを大変嬉しく思います。栄養指導の経験は多いものの、「ローカーボ食」についてはまだまだ知識が浅く、日々学ぶ事が多くあります。今後とも知識を深め、患者様にとってより良い栄養指導ができるよう精進して参りたいと思います。
最後になりましたが、本研究会の益々のご発展をお祈りしています。

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