日本ローカーボ食研究会

日本ローカーボ食研究会

第5回学術総会参加者の印象記1

 学術総会参加の印象記 

灰本クリニック 管理栄養士 渡邉志帆

 2015年3月1日(日)名古屋駅の安保ホールで行われた日本ローカーボ食研究会「第5回学術総会」に初めて参加をしました。
 私は2014年11月より灰本クリニックで勤務しています。これまでは高齢者福祉施設で勤務しており臨床現場で働くのは初めてでした。「ローカーボ食」についてもまだまだ知識が浅く日々院長や患者から学んでいます。
 学術総会第一部では、加藤潔先生の「果糖代謝とブドウ糖代謝」の話を聞き、果物内の糖の種類や代謝経路がわかりやすく説明され、成熟していない果物は甘くなくても糖質が少ないわけではないと改めて知ることができました。よくローカーボ食を実践している患者に「ミカンを食べたけど甘くなくて、酸っぱいものだったから大丈夫よね」と言われることがあります。今後の栄養相談では「甘くないミカンも糖質量は同じです。」と自信を持って説明できます。
 昼のランチョンセミナーでは日テレOプラス「三つ星低糖質レストラン」のパン、スープ、カレー、デザートを食べつつ篠壁先生の「ゆるやかな糖質制限食前後の献立や料理の変化」について聞きました。1食当たり糖質量30gと少ない糖質量でしたが、糖質を制限しているとは思えない食事内容でした。特にデザートは口当たりも良く、甘みもあり「ローカーボ食」実施時の楽しみになれるのではないかと思います。篠壁先生の話はとても興味深く、男性・女性それぞれの「ローカーボ食実施前と後の焼く、煮る、揚げるなどの調理内容や献立の変化を一覧でみることができ、男性より女性は調理種類が多いことや生ものが増えるなど一覧でみることにより、納得することが多くありました。今後の栄養相談で注目していきたいと思います。
 午後からの管理栄養士のパネルディスカッションでは、症例を用いての発表が多く「ローカーボ食」を指導するに当たり患者の声、管理栄養士の悩みを具体的に聞けました。例えば「体重をこれ以上落としたくない。」、「糖質制限の反動で間食が多くなってしまった。」など患者の発言や行動に対して悩みを抱えているのは私だけではないと実感できました。
 私の発表時は、発表自体が初めてなことに加え、大人数それも医師や管理栄養士を前ということがあり緊張でいっぱいでした。膝がガクガクと笑い、声も震えていたと思います。説明の言葉や語尾の間違いなどありましたが,発表後は他の参加者の方に「すごい教育を受けているね」「わかりやすい発表でした。当院でも取り入れられたら良い」など声をかけて頂き、「無事に終わって良かった」と安堵しました。
 初めての事ばかりであっという間に学術総会は終わりましたが、各先生方の医学的な話や症例を始め、管理栄養士の苦悩や発表内容(スライドや話の進め方)など多くの事を学べた一日でした。

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