日本ローカーボ食研究会 -科学的食事療法による糖尿病・メタボリック症候群の治療-

  • ごあいさつ
  • 研究会について
  • 会員・入会
  • お知らせ・記録
  • ローカーボ食について
  • 医療機関・食品
ホーム > ブログ > 糖質制限食と果物の総説依頼を受けて その1

コンテンツ一覧

  • ホーム
  • ホーム
  • ごあいさつ
  • 研究会について
  • 会員・入会
  • お知らせ・記録
  • ローカーボ食について
  • 医療機関・食品
  • ローカーボの広場
  • ブログ
    • 英論文がアクセプト
    • コレステロール基準値から見える製薬会社の影
    • 仏像とメタボ
    • ヒトツバタゴと蛭川
    • 生活習慣病と癌その1 こだわる理由
    • 生活習慣病と癌その2 糖尿病薬による癌発生と無関心
    • ローカーボ食名古屋セミナー2011年6月
    • 心臓外科医の私がローカーボ食にこだわる理由
    • 古代中国の糖尿病
    • 女性と美容と低炭水化物食
    • 世話人から見た第1回学術集会の印象記
    • 生活習慣病と癌 その3 体重減少がよいとは言えない
    • ローカーボ食を実践して
    • シデコブシと藤七原
    • シデコブシと藤七原(2)
    • シデコブシと藤七原(3)
    • 私にとって海外へ投稿を続ける意味
    • 私があこがれる糖尿病研究者たち
    • 症例検討と臨床研究
    • 最近の糖尿病大規模研究が与えた衝撃
    • アルコールと日本ローカーボ食研究会
    • 大規模研究に参加して―糖質制限から総脂肪と総死亡へ―
    • 緩やかなローカーボを認めたアメリカ糖尿病学会、日本では
    • 尾張一宮糖尿病ケア研究会での講演と近況
    • 臨床研究の苦労話 ―尿中アルブミンについてのローカーボ研究から―
    • 糖尿病の講演会-演者の個性、会場を覆う不思議な空気-
    • 「糖質制限食」と「ゆるやかなローカーボ」
    • 厳しい糖質制限が引き起こす血管障害
    • ローカーボからみた飲酒法則
    • 学術集会の目玉は生命進化と炭水化物
    • 2013年度版ローカーボ食取り扱い説明書
    • 炭水化物の代謝とローカーボ
    • 一植物生理学者が見た糖尿病(1)
    • 瑞心会 渡辺病院への転勤
    • 一植物生理学者が見た糖尿病(2)
    • 一植物生理学者が見た糖尿病(3)
    • 世間の糖質制限食の騒ぎが落ち着いてから本当の仕事が始まる
    • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する 1
    • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する 2
    • ローカーボ研究事始め
    • 一植物生理学者が見た糖尿病(4) -人類とデンプン-
    • 一植物生理学者が見た糖尿病(4) -2型糖尿病(T2DM)と食事制限-
    • 民間療法から正規の医療へ・・・「ローカーボ」苦難の物語1
    • 民間療法から正規の医療へ・・・「ローカーボ」苦難の物語2
    • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する 3
    • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する 4
    • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する - 番外編 -
    • 「正しく知る糖質制限食」発刊の道のり その1 目的と企画
    • 「正しく知る糖質制限食」発刊までの道のり その2 裏の主役
    • 発刊までの道のり その3 生命進化と大規模研究の連結
    • 本を作る、ということ その1
    • 本を作る、ということ その2
    • 発刊までの道のり その4 臨床の課題を書き抜く
    • 発刊までの道のり その5 番外:アルコールと心臓外科
    • ”ローカーボ”という言葉の回顧録
    • BMIと死亡危険度 ―呼吸器疾患死が決め手―
    • ケトン体の生理作用 その1
    • ケトン体の生理作用 その2
    • ケトン体の生理作用 その3
    • 治療前HbA1c値に応じて三層別化して糖質制限論文の顛末その1
    • 治療前HbA1c値に応じて三層別化して糖質制限論文の顛末その2
    • 治療前HbA1c値に応じて三層別化して糖質制限論文の顛末その3
    • 糖質制限食と果物の総説依頼を受けて その1
    • 糖質制限食と果物の総説依頼を受けて その2
    • 食品で考えるか、栄養素で考えるか?
    • 2015年度のテーマ
  • リンク
  • 過去のWhat's new
  • 糖尿病の起源と歴史,背景
  • 過去のWhat’s new
  • 過去の論文紹介
  • 過去の人工甘味料について
  • ガイドライン発刊 ことの発端
  • ガイドライン  編集の基本方針
  • ガイドライン発刊にあたって
  • ゆるやかな糖質制限食による2型糖尿病治療 ガイドライン2016 発刊
  • 食品別、献立別糖質含有量一覧
  • 自分の糖質摂取量を5分で計算してみよう
  • 糖尿病治療薬を非服用の日本人2型糖尿病患者における炭水化物およびその由来食品のHbA1c値に対する影響
  • ローカーボ食(ゆるやかな糖質制限食)のレシピ集を発刊
  • NPO法人 日本ローカーボ食研究会 関連書籍

糖質制限食と果物の総説依頼を受けて その1

投稿日時: 2014/10/16 11:16:00

灰本 元記

いずれの分野も最先端の知識を入手するためには短期間にたくさんの原著英論文と英文総説を読むしか方法はない。

「糖質制限食と果物の総説依頼を受けて -大規模研究と生理学の両立- その1」

 静岡市に本部がある果樹試験研究推進協議会から糖質制限食の紹介とそれに少し果物との関わりを書いて欲しいという依頼を受けた。この団体は果物の振興を目的としており、定期的に機関誌を発行、果物に関する試験、新種の開発、成分の研究、農業、商品開発、販売など幅広い分野の方々が読むという。同時にこの会は農林水産省の外郭団体であって、研究機関も併設、中規模コホートを大学との共同研究で行っており英論文もいくつか書いていることがわかった。その英論文も機関誌も送っていただき、たいへんまじめな会であることがわかった。

 幅広い読者ということは町の果物屋さんから大学や研究機関の農学、薬学の研究者までもが読むと言うことになってしまうので、どのような内容で書くかだけでなくどのような書き方をすればよいかも課題となった。この研究会が関与した英論文はれっきとした学術論文であって私も知っている海外専門誌への投稿もあったので、とりあえず学術的に書いてみるしかない。

 糖質制限食の紹介は私たちの臨床研究から明らかとなった効果と課題、大規模研究から明らかとなっている批判や課題を書けばよいので、これは「正しく知る糖質制限食」や「暮らしの手帖」にすでに記載した通りの内容だから簡単である。問題は果物との関わりを少し入れて欲しいという要望にどのように応えるかであった。果物の臨床研究のほとんどすべては果物に含まれるAという物質が患者のBという限定した状態あるいは血液データを改善する、というものである。ということは、物質AはCという有害事象を起こすことになるかもしれないが、まだ研究されていないしそれに取り組む研究者もいないということになりかねない。果物に含まれる物質はおそらく数限りなくあるので、これを一つ一つ論文を調べてみても全体像はまったく見えてこないのである。

 このような時にどうすれば壁を越えられるか? 私は若い頃、大学の病理学、研究所の生化学部門、がんセンター研究所などに所属していたので、たくさんの研究者と議論してきた。生化学部門に数年間所属して分かったことは大まかに二つある。一つは研究者の数ほどたんぱく質の数があること、そしてお互いの関係が分からないこと。もう一つは膨大な生化学知識のうち淘汰されて生き残っている基本的な原理や回路を知っておかないと医学の議論ができないことであった。前者は生化学の弱点、後者は利点を示している。後者については、ここでは糖質制限食であるから具体的には糖代謝と脂質代謝とその関係である。生化学の弱点は前者のごとく細かすぎて全体像は見えにくいことにある。私が長く所属した病理学も大同小異であって、ちまちました質疑応答の場面になると大規模研究の疫学者からあなた方の議論は確かに科学としてはおもしろいとが、だからと言って患者の発症や死亡が増えるかどうかにはまったく繋がらないではないか、という批判を常に受けていた。

 そのような体験から、私にとって新しい分野である「果物と病気」の勉強を始めるとき、必要な知識はまず二つと考えた。①まず大規模研究の成果。つまり果物を食べる人は死亡に関連する病気が多いのか少ないのか、②果糖代謝とブドウ糖代謝の関係。つまり、マクロとミクロを同時に学習開始することである。そこで大規模研究は私が調べ、果糖代謝は加藤潔先生(名大名誉教授、植物細胞生理学、とくに細胞膜のプロトンポンプが専門)に勉強してもらうことになった。いずれの分野も最先端の知識を入手するためには短期間にたくさんの原著英論文と英文総説を読むしか方法はない。私には生化学の英単語が分からないから、果糖代謝の最先端を理解するのは不可能。逆に加藤先生は医学的な大規模研究を読み慣れていない。NPOで長いつきあいとなっている加藤先生と私はお互いの得意不得意の分野が相互補完的なことをよく理解していたので、二人の共同作業として“果物と糖質制限食の関わり”を書くことになった。締め切りは約1.5カ月後に迫っていた。

« 前
次 »

コメント:

コメントを残す



(このメールアドレスは表示されません。)


Captcha認証コード

Captchaをクリックすると違う文字候補が出てきます。


食品別、献立別糖質含有量一覧日本ローカーボ職研究会関連書籍
  • 2015
    • 1月
      • 2015年度のテーマ
  • 2014
    • 12月
      • 食品で考えるか、栄養素で考えるか?
    • 10月
      • 糖質制限食と果物の総説依頼を受けて その2
      • 糖質制限食と果物の総説依頼を受けて その1
    • 9月
      • 治療前HbA1c値に応じて三層別化して糖質制限論文の顛末その3
    • 8月
      • 治療前HbA1c値に応じて三層別化して糖質制限論文の顛末その2
      • 治療前HbA1c値に応じて三層別化して糖質制限論文の顛末その1
    • 7月
      • ケトン体の生理作用 その3
      • ケトン体の生理作用 その2
      • ケトン体の生理作用 その1
    • 6月
      • BMIと死亡危険度 ―呼吸器疾患死が決め手―
      • ”ローカーボ”という言葉の回顧録
    • 2月
      • 発刊までの道のり その5 番外:アルコールと心臓外科
    • 1月
      • 発刊までの道のり その4 臨床の課題を書き抜く
  • 2013
    • 12月
      • 本を作る、ということ その2
      • 本を作る、ということ その1
    • 11月
      • 発刊までの道のり その3 生命進化と大規模研究の連結
      • 「正しく知る糖質制限食」発刊までの道のり その2 裏の主役
      • 「正しく知る糖質制限食」発刊の道のり その1 目的と企画
    • 8月
      • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する - 番外編 -
      • 民間療法から正規の医療へ・・・「ローカーボ」苦難の物語2
      • 民間療法から正規の医療へ・・・「ローカーボ」苦難の物語1
    • 7月
      • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する 4
    • 6月
      • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する 3
    • 5月
      • 一植物生理学者が見た糖尿病(4) -2型糖尿病(T2DM)と食事制限-
      • 一植物生理学者が見た糖尿病(4) -人類とデンプン-
      • ローカーボ研究事始め
      • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する 2
      • 技術の習得と追求、永遠のアマチュアがプロに挑戦する 1
    • 4月
      • 世間の糖質制限食の騒ぎが落ち着いてから本当の仕事が始まる
      • 一植物生理学者が見た糖尿病(3)
    • 3月
      • 一植物生理学者が見た糖尿病(2)
      • 瑞心会 渡辺病院への転勤
    • 2月
      • 一植物生理学者が見た糖尿病(1)
      • 炭水化物の代謝とローカーボ
      • 2013年度版ローカーボ食取り扱い説明書
    • 1月
      • 学術集会の目玉は生命進化と炭水化物
  • 2012
    • 12月
      • ローカーボからみた飲酒法則
    • 11月
      • 厳しい糖質制限が引き起こす血管障害
    • 10月
      • 「糖質制限食」と「ゆるやかなローカーボ」
    • 8月
      • 糖尿病の講演会-演者の個性、会場を覆う不思議な空気-
    • 6月
      • 臨床研究の苦労話 ―尿中アルブミンについてのローカーボ研究から―
      • 尾張一宮糖尿病ケア研究会での講演と近況
    • 5月
      • 緩やかなローカーボを認めたアメリカ糖尿病学会、日本では
    • 3月
      • 大規模研究に参加して―糖質制限から総脂肪と総死亡へ―
      • アルコールと日本ローカーボ食研究会
    • 1月
      • 最近の糖尿病大規模研究が与えた衝撃
  • 2011
    • 11月
      • 症例検討と臨床研究
    • 10月
      • 私があこがれる糖尿病研究者たち
    • 9月
      • 私にとって海外へ投稿を続ける意味
      • シデコブシと藤七原(3)
      • シデコブシと藤七原(2)
      • シデコブシと藤七原
    • 8月
      • ローカーボ食を実践して
    • 7月
      • 世話人から見た第1回学術集会の印象記
      • 女性と美容と低炭水化物食
      • 古代中国の糖尿病
      • 心臓外科医の私がローカーボ食にこだわる理由
    • 6月
      • ローカーボ食名古屋セミナー2011年6月
      • 生活習慣病と癌その2 糖尿病薬による癌発生と無関心
      • 生活習慣病と癌その1 こだわる理由
    • 5月
      • ヒトツバタゴと蛭川
      • 仏像とメタボ
      • コレステロール基準値から見える製薬会社の影
      • 英論文がアクセプト
 

ごあいさつ|研究会について|会員・入会|お知らせ・記録|ローカーボ食について

患者さんの声|医療機関・食品|ブログ|リンク|ログイン

Copyright (C) 2011 日本ローカーボ食研究会 All Rights Reserved.