日本ローカーボ食研究会

日本ローカーボ食研究会

第5回学術総会参加者の印象記2

 学術総会参加の印象記

高の原中央病院かんさいハートセンター 管理栄養士 余吾 淳子

 2015年3月1日(日曜日)名古屋駅前安保ホールでの日本ローカーボ研究会学術集会に初めて参加させていただきました。内容も興味深いものだったことに加え、医師・看護師・薬剤師・食品関係会社などの職種を超えた集まりであることに大変意義を感じました。
 私ごとですが・・・8年前、特別養護老人ホームから病院に転職したばかりの頃カルチャーショックの連続でした。病院では老人ホームなどよりもっと奥深く栄養のことが重要視され、栄養士と医師・看護師・他職種が連携して治療が行われているはずと思っていたからです。しかし実際無知な私から見ても治療の現場は、食事や栄養は二の次でアピールするのが下手なのか?自信が無いのか?地位が低いのか?管理栄養士の存在感も薄い。栄養指導もあいまいで結果が見えず、医師も患者すらも管理栄養士に多くを求めず管理栄養士も医師と積極的にコミュニケーションすることも少ない。世の中の流行が誤嚥・嚥下で食形態の事や誤配膳にばかり厳く、食種については理解が無い。トレンドのNSTも栄養に関することのスキル不足で効果が見えない。そんな時、特任院長として米田先生が当病院に赴任して来られて、先生との初対面時に『ローカーボやってるの?、それはすごい』と誉めて頂けたのです。大変失礼だと思うのですが、外科医の先生がローカーボを御存じということにまずその時の私は驚きました。
 数年前から院内では知名度の無かったローカーボ食を試みて糖尿病患者に提供しそこそこの成果が上がっているのでは?と思っていましたが、院内の反応はほとんど無いばかりか院外でもローカーボなんてまだまだ学会では認められていないとお叱りを受けた事すらあったのです。話をしてもきっと否定されるだけ!という気持ちもあって他の職種の人はもとより栄養士仲間とも深く議論したことも無い私にとって、本日の参加者の方々を見てとても心強くなりました。
 今回は米田先生のお誘いによりこの研究会で発表できる機会を頂き、日々おぼろげながら“ローカーボダイエットは、カロリー制限ダイエットより減量効果が早い”と思っていたことを計算してみて改めてその早さに気付かされることができました。
 初めての参加・発表で皆さんの反応が心配でしたが、灰本先生から興味深い内容だったとお声かけ頂け、日々地道に仕事していることを認めて頂けたようでとてもうれしくなりました。
 今日の会のように臨床の現場に集まるたくさんのデータを医師と管理栄養士また他の職種の人たちが共有し、症例を検討する場があって連携がスピーディになればもっともっと効果が発揮できるはずと思います。それには管理栄養士のスキルアップも大前提ですが・・・
高血糖や過体重といったことを確実に改善できてこその管理栄養士なのですから。
 最後に研究会のますますの発展をお祈りしています。

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